SNSを使った「バイトテロ」、どう対応?
相談者 T.Kさん
採用面接では、普通の青年に見えました。あいさつはきちんとできるし、温厚そうな態度。清潔さを感じさせる、こざっぱりした格好。「大丈夫だろう」と思って経営するコンビニ店のアルバイト店員に採用した彼のとんでもない姿が、その写真には写っていました。
商品の詰まったアイスクリームケースの中で、だらしなく寝ころんでいます。問題なのは写真が撮られた場所です。
「うちの店だ」。思わず叫んでいました。
私が経営しているコンビニ店ではありませんか。写っている店内の様子などから、すぐにわかりました。バイト君がフェイスブックで公開したこの写真に、たまたま私の知人が気づいて教えてくれたのです。すぐに彼を問い詰めました。
「今年の夏は猛暑だったので、涼もうとして……」。バイト君はしきりに恐縮しています。私は、今どきの若者にありがちな悪ふざけにすぎないと思い、厳しく注意するだけにとどめておきました。
「これから気をつけてくれよな。うちは食品を扱っているんだから」
息子と同い年で、バイトをしながら大学に通っている地方出身の彼に温情をかけたのです。今考えると、とんでもなく甘い判断でした。数日すると、問題の写真がツイッターなど、ネット上であっという間に広まりました。さらに驚いたことに、アイスクリームケースの写真だけではなく、そのバイト君が店内で店のビールを飲んでいる写真もアップされていたのです。
「クビだ。もう、来なくていい」。私は解雇を言い渡しました。
やがて、「不衛生だ」「従業員管理はどうなっている」「こんな店では二度と買い物したくない」などのクレームの電話が店に殺到し始めました。ようやく、事の重大性に気づいた私は、急いでアイスクリームケースを取り替えて、中の商品をすべて撤去しました。
<このたびは、大変申し訳ありませんでした。商品を購入されたお客様には代金を返還させていただきます>
商品の購入者への返金のお知らせと、おわびの告知を店内にはり出しましたが、一向に騒ぎは収まりません。
コンビニの本部にも苦情の電話がかかり、一連の騒動が知られ、店は無期限の営業停止に追い込まれました。このままではフランチャイズ契約も解除されるかもしれません。
私の店は、代々続く酒屋から衣替えして始めた小さな町のコンビニです。町の中心部にあり、24時間営業していることから、固定客もたくさんついていました。それが、たった一人のアルバイト店員がたった数枚の写真をアップしただけで、破滅を味わうことになりました。
今は、何とか店を再開しようと頑張っています。ただ再開しても、私一人が24時間レジに立つわけにいかず、アルバイトを雇わざるを得ません。私が被害に遭ったように、最近、アルバイト先で撮った悪ふざけ写真などを、ツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にアップする、「バイトテロ」が社会問題となっています。どのように対処すればよいか教えてください。(最近の事例を参考に創作したフィクションです)
続発するバイトテロ、企業に大ダメージ
最近、いわゆる「バイトテロ」が続発し大きな問題となっています。「バイトテロ」とは、アルバイトなどの従業員がウェブ上に悪ふざけの写真を投稿し、それが炎上して、雇用している企業に多大な損害を与える事象を指します。まさに、企業内で発生する「アルバイトによるテロ行為」なのです。ここ数か月間に報道された“著名な”「バイトテロ」を、以下に挙げてみました。日付は企業がHPに謝罪文を掲載した日です。
▽従業員が店内のアイスクリーム展示用の冷蔵庫の中に入り込み、商品の上に寝そべっている写真を投稿されたローソン(7月15日)
▽「有名選手が来た」とサッカー日本代表選手の実名を挙げ、防犯カメラの映像が投稿されたファミリーマート(7月20日)
▽レストラン内厨房の中の業務用冷蔵庫の中に従業員が入り、顔を出している写真が投稿されたブロンコビリー(8月6日)
▽店内の調理場でシンクや冷蔵庫に従業員が入りピースサインを掲げる写真が投稿されたピザーラ(8月25日)
▽成田空港内の土産物店で有名俳優が買い物をした際に、店員がそのクレジットカード伝票を写真に撮り、ツイッターに投稿された成田国際空港(NAAリテイリング)(9月22日)
問題となった事件を、このように文字だけで表現すると、ご相談者の言うように「若者にありがちな悪ふざけ」で済まされてしまいがちです。しかし、実際に、投稿された写真を目の当たりにすると全く違ったインパクトがあり、炎上するのも当然という印象を受けます。いずれの企業も公式HP上での正式謝罪に追い込まれ、事件によって大きなダメージを受けています。
例えば、ローソンの事件では、フランチャイズ契約の解約、当該店舗の当分の間の休業といった措置がなされました。
ブロンコビリーに至っては、問題の店舗自体を閉店するという決定が発表されています。多くの設備投資をした店舗の閉店となると多大な損害が発生するわけですが、会社側は、「弊社の企業理念にある『おいしい料理と気持ちよいサービス、清潔で楽しい店づくりを通じて心地よいひとときを提供する』使命と、お取引先様等のご支援をいただきながらこの使命の実現に取り組み続けている全社・全従業員の努力に反した責任は重く、当該店舗がこのまま営業再開することは許されないと判断し、退店を決定いたしました。」と正式に発表しています。
SNS不祥事発生の特殊性
本連載では、ツイッター、フェイスブックといったSNSのリスクについて、連載第1回(2011年8月10日付連載「軽い“つぶやき"が重大な事態を招く」)、連載第11回(2012年1月11日付連載「SNSで不祥事続発、企業側対策の決定打とは?」)、連載第30回(2012年10月24日付連載「SNSトラブルで非難殺到、適切な“鎮火"方法は?」)で取りあげて、企業における新たなコンプライアンス上のリスクとして警鐘を鳴らし続けてきました。
また、私は、この連載の他にも、企業向け機関誌における執筆や、様々な企業での講演や研修を通じ、(1)ツイッターなどでの友人への書き込みが、メールによる情報伝達とは異なり、タクシーの中やエレベーターの中での会話以上に危険であり、急速かつ広範囲に伝達される可能性があること(2)友人への何気ない書き込みによって、自らの属する企業ばかりか、自らの人生にまで重大な影響を及ぼすことがあること――についての説明及び対応策実施の必要性を繰り返し指摘してきました。
SNS不祥事の特殊性は、旧来型の企業不祥事における従業員の大多数が、悪いと知りつつ違法な行為を行っていたのと異なり、その当事者(ツイッターで言えば発信者)に悪いことをしているという自覚が全くないという点がまず挙げられます。
事件を起こした当事者の多くが、友達の中だけで見るものと思い、軽い気持ちで載せてしまったという類いの釈明をしています。それに加えて、情報の
従って、企業としては、この特殊性を踏まえて、従来型のコンプライアンス教育とは視点を変えて、SNSのみに焦点を当てた従業員教育をきちんと実施することが不可欠であり、それによって、SNS不祥事の多くは容易に防止できると思われます(この具体的内容については本連載の過去の記事をご参照ください)。
幸い、上記のようなSNSの特殊性及び、それに伴う新たなリスクについての認識は、社会で広範囲に共有されるようになり、実際、近時では、6月に発生した復興庁幹部の暴言ツイート事件などが久しぶりに大きく報道された以外、この種の事件がメディアに取りあげられることも少なくなりました。企業担当者も、SNS不祥事に対する対策は終わったと安堵しつつあったところで、突然、一気に表面化してきたのが、今回取りあげるバイトテロなのです。
バイトテロ発生の原因は?
バイトテロ発生の原因ですが、基本的には。上記の従来型の事件と同様に、SNSの特殊性に対する理解不足に尽きると思われます。
それは、7月に発生したある事件(バイトなどの従業員による犯行ではありませんが、若者がコンビニ内における悪ふざけ写真を投稿して炎上したという点で、前記ローソン事件とほぼ同内容の事件です)において、問題を起こした若者が事件発生当初につぶやいた以下の内容をみれば明らかです。
当該事件では、炎上当初、「なんか俺人気物になった気分笑」(原文のママ)、「昨日●●●の画像載したやんか?あの画像でなんか暇人たちが、がちぎれして今めっちゃ広まってる笑」などと、事態の重大性を全く理解していないつぶやきが発信されており、ここに行為者の心理が端的に表れています。
友人への自慢話のつもりが炎上
つまり、炎上当初は、世間から注目されて、何となく芸能人と同じような人気者になった気分、仲間内で目立った存在になれて浮かれているわけです。この時点で、当人は、この後に続く悲劇のことは全く想定していません。その後、炎上して問題になった後に、当人が属する学校より実施された調査では、「反響がすごくて投稿を消そうとしたが消し方がわからず、ようやく消したときにはもう広まっていた」と説明した旨が報道されています。
最初は悪いことをしているなどという自覚などなく、友人への自慢話のようなつもりの気軽な気持ちで発信したものの、情報の伝播速度が、従来のメディアをはるかに超えて瞬く間に情報が分散拡大していき、その反響の凄すさまじさに驚き、自らの過ちに気がついたときには既に取り返しがつかない状況になっていたわけです。
また、ブロンコビリーの事件では、炎上した段階で、「いちいち面白がってうぜーな。しらねぇー奴が面白がって拡散とかいってリツイートしてんじゃねーよ。しらねぇーやつなのにいちいちだりーんだよ」とつぶやいており、つぶやきの中に繰り返し「しらねぇーやつ(奴)」という言葉が出て来ます。
このことからもわかるように、当人は、友達(知っている人)の中だけで見るものと思い軽い気持ちで発信したつもりでした。しかし、自分の全く知らない関係ない人の間で、急速かつ広範囲に情報が伝達され、事態が全く想定しない方向に暴走し始めたことに対するいらだちが見て取れます。
以上のように、バイトテロは、従来のSNS不祥事と背景や原因はほとんど同じであり、実は、従来事件の派生型に過ぎないと言えます。ただ、そこに「目立った行動をして友人らに自慢したい」という、仲間内での悪のりを競い合うような若者特有の心理が付加されることによって、従来事件以上に、度を越した露悪的な内容となっていることが多いのが特徴と言えそうです。
この点、近時、フェイスブックにおいて「いいね!」の数を競い合うような風潮が問題となっていますが(「いいね!」に振り回される「SNS疲れ」なる現象が指摘されています)、それが、より目立った発信をしようという動機付けになっているということも原因として挙げられるかもしれません。ただ、これは視点を変えれば、それだけSNSが一般的なものになったという証しとも言えると思います(SNSのコモディティ化)。
悲惨な結末を具体的に教育することが重要
さて、既に分析したように、バイトテロ発生の原因が、従来のSNS不祥事と背景を同じくするとすれば、対応策も基本的に同じものとなります。つまり、SNSに焦点を当てたアルバイト教育を徹底して行うということに尽きるということです。
近時、バイトテロの被害に遭ったのはいずれも大企業であり、アルバイトといえども、従来の一般的なコンプライアンス教育などは実施していたはずであり、今回の相次ぐ事件によって、それが機能しなかったのは明確なのですから、従業員教育にも意識改革が必要なわけです。
ただ、SNSの特殊性を意識しすぎて、実際にネットを自由自在に使いこなしているアルバイトの若者に、SNSの仕組みといった抽象論・機能論をいくら話しても、「そんなことくらい当然知っている」と聞き流されてしまうだけで、教育効果など期待できません。やはり、SNSに関わる個別事件の詳細を説明し、生の事実を実感してもらうのが一番重要であり、特に、事件・事故を起こした人間が、最終的にどのような悲惨な結末を迎えたのかという点を厳しく指摘・説明することが重要です。
「バイトテロ」の報い
多額の損害賠償請求の可能性も
ブロンコビリーの事件では、企業は店舗退店という厳しい決断を迫られましたが、それに関し、「不適切な行為を行ったアルバイト従業員に対し、本件に関する損害賠償の請求についても検討しております」との発表を公式に行っています。報道の中には、賠償額が2000万円に及ぶのではないかというものすら見られます。この点、損害額算定の議論(金額の妥当性の問題)には疑問もありますが、当該アルバイト従業員が会社に対して一定の損害を与えたことは厳然たる事実です。
この会社発表については、「やりすぎ」というような批判的な意見や、「二度とこうした事件が起きないように請求すべき」というような肯定的な意見などがネット上で飛び交っているようです。個人的には、法律で認められた相当な賠償額である限り、会社が請求するのは当然と考えています。
ちなみに、企業が不祥事を起こした従業員に対して損害賠償請求することはそれほど珍しいことではありません。過去の連載で取りあげたように、例えば、通販大手のジャパネットたかたは、2004年に発覚した顧客情報流出事件において、犯人である元社員に対し損害賠償請求訴訟を提起し、2008年5月15日、長崎地方裁判所佐世保支部は、不法行為で社会的信用を失墜させたとして、当該社員に対し1億1000万円の支払いを命じています。
悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債務は、たとえ破産しても免責を受けられない可能性もあり、この社員は、一生、莫大な債務を背負って生きていかなくてはならないかもしれません。
ちなみに、私は、企業において講演を実施する際に、社員が負っている上記損害賠償リスクを取りあげてよいかどうかを、いつも主催者に確認するのですが、かつては、余りそういう刺激的なことは社員に言わないで欲しいと述べる企業が多かったと思います。しかし、近時は、むしろ、従業員に対して損害賠償請求をすることが当然にあり得ることを強調してほしいと述べる企業が増えていると思われます。前記ブロンコビリーの姿勢を見ても、近時の企業姿勢の変化を感じています。
プライバシーが半永久的にさらされる
この種の事件で、従業員にとって、賠償リスクよりもずっと恐ろしいのは、発信者の実名、住所、学校名、プライベートな写真などの個人情報が次々とネットにアップされていき、それが半永久的にネット上に保存されるという事実です。
SNS不祥事は、2011年1月に発生したウェスティンホテル事件を皮切りに非常に多く発生していますが、それらの事件では、ほぼ例外なく、ネット上で、発信者(とされる者)の様々なプライバシー情報がさらされており、それをネット検索で容易に見つけ出すことができます。私が講演などで、それらをプロジェクターで示すと、会場からは必ずどよめきが起こります。事件のことは報道等で何となく知っていても、何年も前の事件で、まさか発信者本人が今でもそのようなひどい目に遭っているとは誰も思っていなかったのです。
せいぜい解雇されるくらいでおしまいになったと多くの人は思っていたわけです。しかし、現実は全く違います。以前、「ネットは隠すことができない社会」であると指摘しましたが、一度さらされた情報は、半永久的にネット上のどこかに存在し続け、後から「隠す」ことも困難なのです。
今、ネットにおける個人の情報開示は容赦ないものとなっており、例えば、上記ブロンコビリー事件も状況は同様です。女性セブンの記事によると、事件を起こした若者の知人の談として、「すれ違う人全員から“あの騒動を起こしたヤツだ”って見られてるみたいに感じてしまうようで、怖くて外を出歩けなくなったみたい。」「Aくんは学校側から呼び出されて事情を聞かれたんですが、そのとき泣いていたみたいです。」と書かれており、事件を起こした当人は、保育士になるという将来の夢もあきらめざるを得ないかも知れないほどの厳しい状況に追い込まれているとのことです。
今や、就職その他の場面で、個人名検索が当たり前のように実行されています。企業で不祥事を起こしたという情報が、特定の名前を検索するとすぐに出て来るという状況がいつまでも続くということが、その本人の人生に著しい不利益を与えることは言うまでもありません。
そして、アルバイトも含めた従業員教育においては、そういった具体的な事実をあえて明示して、SNSが便利なツールである反面、使い方によっては個人の人生に大きな影響を与える極めて危険なツールでもあることを十分に認識してもらうことが重要なのです。
そして、この教育は、企業の観点から重要であるばかりではなく、将来ある若者の未来を奪わないという観点からも極めて重要であると思います、
それでもバイトテロは起こる?
SNSにおける書き込みという行為は、当の本人にしてみれば、単にメールを書いているのと何ら変わりませんし、ツイッターを始めた当初のフォロワーや、フェイスブックで最初に友だちになるのも、親しい友人・知人のみであり、そういう意味では、本人にしてみれば、ツイッターでのつぶやきやフェイスブックでの発信は、親しい友人・知人に対する近況報告や意見開示に過ぎません。
バイトテロの当事者は、大学生や高校生など、日常的にネットに触れている層であり、彼らにとって、ネットでの近況報告や意見開示は日常的であって、あらゆる情報をメールなどで日々やり取りしているが故に、ネットを普段あまり活用していない人よりも、SNSで安易な発信を行う傾向があります。
また、6月に発生した復興庁幹部の暴言ツイート事件を見てもわかるように、確信犯的な発信については、SNS事故対策をどのように実施しても、事件を防止することはできません。つまり、幾ら対策を講じても、バイトテロは減りこそすれ、完全にはなくならないと考えた方が現実的です。また、真偽の程はわかりませんが、近時、アルバイトを飲食店などに送り込み不謹慎な投稿をさせることを請け負う業者が現れたなどという情報もネットに上がっており、仮にそれが事実であれば、到底、事件を防ぐことはできません。
さらに、そもそも前述したように、近時、バイトではなく一般来店客が起こす事件も目立ってきています。コンビニにおいて、従業員がレジで接客している間に、アイスクリーム展示用の冷蔵庫の中に入っている写真を撮影して投稿したり(行為自体はローソンの事件と同様です)、スーパーにおいて、商品陳列用什器の上に乗ったり、扉付き冷蔵ケースの中に入っている写真を撮影して投稿したりという事件も発生しています。後者のスーパーの場合、什器じゅうきの撤去、商品入れ替え、店内買い物カゴの洗浄に加えて、店内清掃のために臨時休業し、専門業者による特別清掃をする事態にまで追い込まれました。ちなみに、この事件では、行為者の属する都立高校のHPでも正式に謝罪文が掲載されています。
言うまでもなく、従業員教育をいくら実施しても、こういった事件を防止することはできないのですから、その点も考慮に入れ、事件発生後の対応策を十分に検討しておく意味があるわけです。企業としては、「事件はいつかは起こるもの」と考えて、いざという時に備え、炎上前にうまく鎮火するための体制を整備することを検討しておくべきです。つまり、自社にとって不利益となり得る投稿をいち早く発見して(火種の早期発見)、早期に鎮火活動を行うための体制づくりが不可欠ということです。
この事件発生後の対策については、連載第30回(2012年10月24日付連載「SNSトラブルで非難殺到、適切な“鎮火"方法は?」)でご説明していますのでご参照ください。
若者がその将来を奪われないように
SNSは、今やコモディティ(必需品)となりつつあり、今後もSNSを利用する人は増え続けていくでしょう。特に、物心ついた時からインターネットが存在し、携帯やスマホでネットに接続してきた若者は、SNSに対する抵抗感や不安感など全くなく、日常の一部として使いこなしています。
そして、SNSが、これからのネット社会における主役と考えられる以上、その利用におけるスキルを早くから身につけることは非常に有益です。ただ、逆に、SNSを誤って使ったことで、その人の将来が奪われることがあってはなりません。
ブロンコビリーの事件を起こした若者も、専門学校保育科に通って、将来、保育士になることを夢見ていたということです。そういった将来ある若者が、悪ふざけのつもりで何気なく起こした事件で、夢を奪われることなどないように、社会全体で、SNSにおけるリスクを共有して、二度とこのような事件が起きないことを期待したいものです。